趣味(その二)

支部の例会は毎月第四木曜日の18時から、武道館の一室を借り行われていた。
訪ねてみると70～80歳代の先輩方が3名待っていた。「えっうそ」人数の少なさと高齢であることに驚く。
しかしこの方々、フイルムカメラ時代からキャリアを積んだ蒼々たるメンバーであることが次第に分かってくる。
会計を担当しているKさんはビデオもこなしていて、NHKの「撮りたてマイビデオ」の常連とか、またY支部長は、長崎県美術会員のメンバーで理事をされているとのことだった。
ある時支部長より、「撮りためているのがあったら持ってきなさい」と声をかけてもらった。
うまくはないが、お気に入りの写真はA4サイズでファイリングしてある。
次回の例会時に喜んで持参してみた。
パラパラとページをめくり始めた支部長だったが何の言葉もない。とうとう最後まで見終えて無言のまま返却された。
「良いのか悪いのか何とか言ってくれ！」と、心の中でそう叫ぶ。
しかし後日、写真の撮影方法について色々学ぶにしたがって、無言の理由がすこしづつ理解できるようになっていくのだった････。 　　　　　　　　　　　　 ROKOKOⅡ