昨年秋、埼玉にいる孫から「運動会を見に来て!」と誘いを受け出かけることとなった。
連れ合いが極度の飛行機恐怖症の為、新幹線で向かう。
着いた当日は午後に空きができるという予測から、上野の森美術館で開催されている「フエルメール展」の3時半~4時半の予約チケットを購入した。
ところがおりしも当日は台風25号接近、博多にて1時間の待ちぼうけ。
たどり着くまで入館時間に間に合うかが心配だったが、何とか駆け込みで4時過ぎに入ることが出来た。
17世紀のオランダの画家ヨハネス・フエルメールが残した30数作品の内、今回は9点が展示されていた。
恐らく今後、これだけ多くのコレクションを集めての開催はないだろうということだ。
さすがに代表作の「真珠の耳飾りの少女」は来ることはなかったが、「牛乳を注ぐ女」を拝見することが出来た。
左上の窓から差し込む陽射しを受ける肉感的な若いメイド。
調理場に並べられたパンや調度品、計算しつくされた構図と色合い。
特にメイドが着けているエプロンの青は、当時かなり高価と言われた顔料「ラピスラズリー」それをここぞとばかりふんだんに使っている。
一緒に住んでいた義母より「金使いが荒い!」と叱責され、何度も大喧嘩になったという逸話が残っている。
しかしその出来栄えは見事で見る者を釘付けにする。
しばし本物を鑑賞するという至福の時を過ごし、なんだか心が少し豊になった気分。
時間制限があった為、心残りを感じながら会場を出るとそこには入場を待つ絵画ファンの長蛇の列があった。 ROKOKOⅡ
フエルメール展
投稿日 : 2019.07.26 / カテゴリ : ブログ