今年は梅雨が明けてからの方が雨の日が続きました。その降り方もピンポイントで激しかったですね。
この時期、雨漏れの調査依頼が多くなります。「建ててからずっとなんですよ!」というお宅も今まで何軒かありました。
そのような建物の外観は一様にデザイン優先のいわゆる「カッコイー」形状をしています。デザインに懲りすぎると細部の納まりに
無理が来て、どうしても漏水の原因を作ってしまいます。
雨水は縦方向だけに流れるのではありません。風の強い台風時には下からあおるように吹き上がることがあります。
特殊な場合には強烈な風力により、真空状態になった細い空洞を下階から上階へと這い上がることもあります。
雨水がどこから侵入してきているのかを調査するのですが、なかなか難しい作業となります。その一つの目安として
いつから漏れ始めたかを知ることです。雨が降り始めてすぐなのか、2~3時間たってからか、あるいは昨日降った雨が
漏れ出したのかで、侵入口付近を推測することが出来ます。ここだという原因がつかめない場合は、「消去法」で思わしい
所を潰していくやり方をとります。 雨が1か所に留まらない構造の建物であれば漏水は発生しません。
そういう意味では、モンゴル民族の球体の住居「ゲル」は理想的な建物と言えるかもしれません。 ROKOKOⅡ