コンクリートの構造物(RC造)は、「圧縮力にはコンクリート・引張り力には鉄筋」と、それぞれの利点を生かして構成されています。
平面的な床や屋根スラブの配筋も同様ですが、立面的な壁の配筋のように厚みが120mmや150mmなどと型枠で固定されていて
上部からコンクリートを流し込むとなると、型枠の中央部に組み込まれる鉄筋(シングル筋やダブル筋)が障害となってきます。コンクリー
トも流し込みやすい軟らかさであれば良いのですが、「設計強度」というものがあります。決められた硬さが必要となると当然型枠の
隅々までいきわたりにくくなります。そこで前回記述しましたバイブレーターという棒状の振動機が必要となってくるのです。バイブレー
ターの振動はコンクリートをスムーズに送り込むと同時に、硬化に不要な「水と空気」を追い出す役割も持っています。横筋の下端や、
コンクリート壁の肉厚を保つためのセパレーターの下端にはどうしても空隙ができやすいので、この作業がが完全に行われないと、
いずれ「漏水」の原因となる水道を作ってしまうこととなるのです。 ROKOKOⅡ