心。

投稿日 : 2020.09.24 / カテゴリ : ブログ

 定期の健康診断を受けると異常が見つかった。
予期せぬことで少々動揺が走る。
結果二週間の入院を余儀なくされた。
昨日まで平気に歩行が出来ていたのに、今日からは車椅子生活である。
右足に負担をかけぬようにと担当医から言われ、病室内は松葉杖を使っての移動に・・・非常に不便だ!
どんな入院生活を送るのか不安だったが、とにかく医者のいう事を聞いて治療に専念しようと決心する。
 数日したある日、二人の看護実習生が顔を出すようになった。看護学校の二年生でいかにもはつらつとしたA君とBさんだ。
「患者さんの話し相手になること」が、彼らに課せられた仕事の一つだと言う。
こちらの事よりも、若い二人の生い立ちや、なぜこの職業を選ぼうと思ったのか等、聞きたいことがたくさんあって、毎日朝が来るのが楽しみになった。
ある日、「あなたにとって人生の目的とはなんですか?」 唐突に私は質問を投げかけてみた。「私が退院するまでに答えを考えておいてください。」
将来ある彼らがこれから社会の荒波に向かっていくために、いくらかの「道しるべ」になればと思い、年寄りのおせっかいをしてみる。
実は、当社の嬉野社長が愛読されていた飯盛和夫氏の著書「心。」に書かれてあった一文なのである。
いよいよ退院の朝が来た。
二人に以前出しておいた宿題について尋ねると、それぞれ将来への希望などを真剣な顔をして話してくれた。
私のおせっかいを忘れず、日々暮らしていてくれた二人の純真さに拍手!
私は、「心。」と言う本を紹介し、作者が語った「大切な言葉」を伝えた。 ROKOKOⅡ